鍼灸の施術後は、ちゃんとした刺激をあたえると何かしらの反応がでてくると思います、何も反応がないということはその鍼には刺激が足りていないことになります。
【 鍼灸施術後に痛みが増した 】
というのは、いくつかの原因はありますが、今の痛いところがおさまって別のところに痛みが出てきた。
こういうことは良くあります。1番痛いところの痛みは感じやすいが、2、3番目の痛みは症状がきついときには感じにくくなります。
ですので、1番きつい症状がとれて、痛みの場所が移動したということは、その場所はもともと痛かったが別の場所の痛みがさらに痛いので意識にまで到達していなかったが、1番目の痛みがなくなって、2、3番目の痛みが意識できるようになり、痛みが別の場所に移動したということが言えます。
また、肉離れの症状の場合で多いのは、鍼を刺した場所の痛みが来たときよりもきつくなる、というが多いです。
肉離れのように症状が重度のときにはその筋肉に鍼を刺すとその筋肉は収縮します( 筋肉が短くなる )。そしてその後、弛緩し( 筋肉がゆるむ )、その弛緩、収縮を繰り返します。
ですが、その収縮、弛緩を繰り返すことによって、筋肉はストレッチをしているのと同じような状態になります。なので軽症な場合などはその後痛みがとれ体が楽になった、となりますが、
肉離れのような症状が重度のときには、筋肉が弛緩しきれずに逆に収縮が強くなることが多くなります。
そのようなときに、まだ鍼を打たれた感じが残っているや、痛みが来た時よりも強くなった、ということに繋がります。
ですがその後、鍼の事後効果として、鍼の直後から翌朝にかけて血流改善のピークがやってくるので、翌朝は昨日よりも状態がいい❗というこになります。
また、症状が改善していくと鍼のあとの痛みはなくなっていきます。ですので、鍼をした直後、痛みが来たときより強いということはそれだけ症状が悪いということが言えます。
また、慢性の腰痛をお持ちの方で( 前に痛みはあったが今は、痛みがない )、鍼をした直後、翌朝にぎっくり腰みたいに立てなくなった。痛みが増しているなどの症状が出るときがあります。
そのような方で多いのが、ちゃんと痛みの治療ができていない方が多いです。
初めて痛める方などは、まだ、状態がいいので、痛みがでる→さらに悪化( 悪く )させ→神経の感覚を麻痺させて痛みをなくす。
ということが多いです、なので、1回目に痛めた時は治療院で良くなったが、2、3回目に痛めた時は同じ治療院で良くならない、ということになります。それは、1回目の治療は治ったのではなく症状が悪化し、痛みの感覚を麻痺させただけです、そうなると、2、3回目の痛みが治るはずもなく、《 この痛みはもう治らないのか 》という方が多くいらっしゃいます。
※これは『 DNIC広汎性侵害抑制調節 』という理論です。
・痛い部位を筋肉のコリだからという理由で押す、揉む。
・可動域を広げるため痛いのを我慢させながら他動運動でストレッチを行う。
痛みで痛みを消す理論なので当院では行っていません。
これは痛みがなくなったからといって痛みの原因は治ってないからです。
また、『 前に痛みはあったが今は痛みがない 』という方で腰に違和感があるからと、鍼治療をして、その後痛みがでてきたという方も多くいらっしゃいます。
ですが、このような方は痛みがないだけで腰は悪い状態です。そうです、痛みの感覚が麻痺して出ていないだけで治ってはいなかったのです。
ですから、このような方は治療後、鍼治療をしたから痛くなった❗
鍼治療は自分に合わない❗ということになります。
ですが、この状態は本来腰は悪い状態なので感じていないといけない痛みなのです。
ですから、治る為に感覚が正常に機能しているこの状態が実は正常なのです。
このまま治療を続けていくと慢性の症状の方に多い腰の重さ、痛みは逆に軽くなります。ですが、『 腰が軽い 』という状態が本来の正常な状態ですので、今の皆さんの腰の状態は本当に正常な状態ですか・・・?
慢性腰痛の方でしっかりと治療をされていない方は、鍼治療後に前と同じ痛みが出てくることも多いですが、治療を続けていけばこれまでにはない、腰の軽さ( 実は正常な状態 )を実感されることでしょう。